自分の力量も知らず、尊大な態度をとることを表す四字熟語です。
【夜郎 自(みずか)ら大(ダイ)とす】と訓読みされます。
『史記』西南夷(セイナンイ)列伝にでてきます。
西南夷の君長(君主)は什(ジュウ)を以て数え、夜郎最も大なり。
西南夷(蜀の南の夷狄)の君主の國は数十であるが、夜郎(国名:現在の貴州省)が最大なり。
武帝の頃、南越(ナンエツ:現在の広東省・広西省)国を牽制する目的で使節を派遣、夜郎王族を県令に任じることとした。その漢の使者と面会した夜郎王が
漢執與我大。 漢と我といずれが大なるか
と尋ねたことにより、「世間知らずで、自信過剰」を表す言葉としての【夜郎自大】が誕生しました。
当時、道が通じていなかったこともあり、自らが一つの国の君主だと思い込んでいたので、漢の広大さを知らなかったのでした。