ピエール・ド・クーベルタン男爵(1863年1月1日~1937年9月2日)は、フランスの教育者であり、
古代オリンピックを復興させ近代オリンピックの基礎を築いた創立者です。
「オリンピックは、勝つことではなく参加することにこそ意義がある」の言葉が有名ですが、
実はこの言葉はクーベルタンの考え出したものではありません。
この言葉は聖公会のペンシルベニア大主教であるエセルバート・タルボットが1908年のロンドンオリンピックの際にアメリカの選手たちに対して語った言葉だそうです。
1908年のロンドン大会が開催された当時、アメリカとイギリスは犬猿の仲でした。
アメリカの選手団はロンドンに来てから色々な嫌がらせを受けた。それで気の滅入ってしまったアメリカ選手団が気分転換にセント・ポール大聖堂の聖餐式に出かけました。
この大聖堂で説教を受けて、大いに勇気づけられました。この時の出来事とセリフが伝わり感銘を受けたクーベルタン男爵が、各国のオリンピック関係者を招いての晩餐会の席上でのスピーチで引用して演説したところ、たちまちこのセリフが“クーベルタン男爵の演説”として有名になり世界に広まってしまった、というのが真相だそうでdす。