【讓(ジョウ)は德(トク)の主(シュ)なり】と読みまして、讓(ゆず)るということは道徳の基本である、という意味です。
出典は『春秋左氏傳』昭公十年です。
陳鮑分其室
陳、鮑其の室を分かたんとす
陳桓子(チンカンシ)と鮑國(ホウコク)がある二家の財産
晏子謂桓子
晏子、桓子に謂ふ
晏子は、陳桓子に言いました
必致諸公
必ず諸(これ)を公に致せ
ぜひそれを公に差し出されよ
讓德之主也
讓は德の主なり
讓(ゆず)るということ(謙譲)は道徳の基本である、
讓之謂懿徳
讓を之れ懿徳(イトク)と謂ふ、と。
謙譲を人は美徳と呼びます。