【一擲千金(イッテキセンキン) 渾(す)べてこれ胆(タン)。】と読みまして、一度に惜しげもなく大金を使うことのたとえです。
出典は呉象之(ゴショウシ)の『少年行』と称する七言絶句の唐詩です。
承恩借獵小平津
恩を承けて借猟(シャリョウ)す 小平津(ショウヘイシン)
恩寵を蒙って、小平津あたりで猟をしたり、
使氣常遊中貴人
気を使って常に遊ぶ 中貴人(チュウキジン)
日ごろ意気も高らかに、宮中の貴人と付き合っている。
一擲千金渾是膽
一擲千金 渾(す)べてこれ胆(タン)
一度に千金を投げ出す太っ腹
家無四壁不知貧
家に四壁(シヘキ)なきも貧(ヒン)を知らず
四方の壁は無けれども、貧しいなどとは思っても見ない。