鬼のように怖そうな顔だけれども、仏のようなやさしい心を持っていること、またそのような人のことも言う四字熟語です。
【鬼】は、奇怪な頭部を持つ人の象形で、死者のたましいの意味を表す字として作られました。
【鬼】は部首字でもありまして、霊魂や超自然的なものに関する字が集められています。
【魅力:ミリョク】、【魔力:マリョク】、【魂魄:コンパク】、【魘(うなさ)れる:エン】、
【魑魅魍魎:チミモウリョウ】などです。
【魑魅魍魎】は『今日の四字熟語 No.32』を一読願います。
『おに』という言葉は、かくす、かくれる、姿の見えないものを表す『隠:イン。オン』の字音からと言われたり、『陰:イン』の字からと言われたり、いろいろです。
また、角を生やしたり、虎の皮のパンツをはいたりするのは、陰陽五行の考え方で、丑寅(うし・とら)の方角(北東)を鬼門と言うことからと言われています。
鬼を追い払う節分の歴史は、藤原京の時代に中国から「追儺」(ついな、「鬼儺」おにやらい、とも言います)がもたらされたことに始まったと言われています。この「追儺」は陰陽五行に基づく厄払いの儀式で、宮中の年中行事として行なわれていました。それが次第に寺社や民間でも行なわれるようになって現在の節分の豆まきへと変化したのだそうです。
『鬼』の字を含んだ四字熟語です。
【鬼哭啾啾:キコクシュウシュウ】 鬼気迫ってものすごいさまです。
【鬼出電入:キシュツデンニュウ】 出没するさまのすばやいことをいいます。
【鬼手仏心:キシュブッシン】 外科手術のようすを鬼と仏にたとえたことば。
【餓鬼大将:ガキダイショウ】 遊び仲間で中心になっている年かさの子。
【餓鬼偏執:ガキヘンシュウ】 他人の迷惑を考えず自分の考えにこだわること。
【牛鬼蛇神:ギュウキダシン】 文章などが、荒唐無稽なこと。
【百鬼夜行:ヒャッキヤコウ】 妖怪などが夜に列をなして歩くこと
【神工鬼斧:シンコウキフ】 人の手によるとは思えない、巧みな工作物。
【神出鬼没:シンシュツキボツ】 鬼神のように現れたり隠れたりして、所在がつかめないこと。
【異域之鬼:イイキのキ】 異国で死ぬこと。
【有財餓鬼:ウザイガキ】 金銭に執着する人。
【疑心暗鬼:ギシンアンキ】 疑い出すと、何でもないことまで疑わしく思えてくること。
今日 2月3日は、二十四節季でいう『大寒』の最後の日です。
季節の変わり目の前日を節分といいます。ですから春夏秋冬のそれぞれに節分があります。
室町時代あたりから節分といえば『春の節分』を言うようになったそうです。
明日2月4日は立春です。