【憂患(ユウカン)は所忽(ショコツ)に生(ショウ)ず】と読みまして、心配事というものはちょっとした油断から生ずる、という意味です。
出典は『説宛』敬愼です。
憂患生於所忽、禍起於細微。
憂患は所忽に生じ、禍いは細微に起る。
心配事はちょっとした気のゆるみから生じ、禍はほんの微細なところから起こる。
汚辱難湔灑、敗事不可後追。
汚辱は湔灑(センサイ)し難く、敗事は後に追う可からず。
一度汚れてしまえば洗い去るのは容易でなく、失敗は取り返しができない。
不深念遠慮、後悔当幾何。
深く念(おも)い遠く慮(おもんぱか)らずんば、後悔まさに幾何(いか)なるべきか
深く考えをめぐらし、先々を見通すことが出来なければ、後悔してもどうしようもない。