【面從(メンジュウ)して、退(しりぞ)きて後言(コウゲン)有ること無かれ。】と読みまして、
面と向かっては、媚(こ)び諂(へつら)って服従するが、その人がいないところではあれこれと悪口を言って非難すること、です。
四字熟語としては【面従後言:メンジュウコウゲン】です。
【面従腹背】は、うわべだけ上の者に従うふりをしているが、内心では従わないこと、を意味します。
出典は『書經』益稷(エキショク1)です。
伝説上の五帝、最後の聖王舜(シュン)が禹(ウ:次の王朝、夏の初代)を戒めていった言葉の中に出てきます。
予違汝弼。
予(よ)違(たが)はば、汝(なんじ)弼(たすけ)よ。
私が道に背いた場合、お前はそれを正し助けてくれ。
汝無面従、退有後言。
汝、面従し、退きて後言有ること無かれ。
目の前では服従し、後ろに回って非難する、ということはするな。
敬四鄰。
四鄰を敬(つつし)めよ。
左右の同僚を敬え。