【身(み)修(おさ)まりて后(のち)家(いえ齊(ととの)う。】と読みまして、一身の修養が立派にできて後に、その家庭がうまくゆくようになる、という意味です。
家庭がうまく治まらないのは、一身の修養が足りないからです、と言っています。
出典は『大學』で「八条目」を述べているところに出ています。
「八条目」と言いますのは、「格物」・「致知」・「誠意」・「正心」・「修身」・「斉家」・「治国」・「平天下」です。
物格而后知至。
物格(いた)って后(のち)知至る。
物事の善悪が確かめられてこそ、知識が隈なく推し極められる。
知至而后意誠。
知至って后意(い)誠(まこと)なり。
知識が隈なく推し極められてのち、意識が誠になる。
意誠而后心正。
意誠にして后心正し。
意識が誠になってこそ、心が正しくなる。
心正而后身修。
心正しくして后身修まる。
心が正しくなってこそ、身の行いが修まる。
身修而后家斉。
身修まりて后家斉(ととの)う。
身の行いが修まってこそ、家が整う。
家斉而后国治。
家斉いて后国治まる。
家が整ってこそ国が治まる。
国治而后天下平。
国治まりて后天下平らかなり。
国治まってこそ世界が平和になるのである。