【時(とき)ならざるは、食(くら)わず】と読みまして、季節外れの物は食べない、という意味です。
出典は『論語』郷黨篇です。
食不厭精、
食(シ)は精(しらげ)を厭(いと)はず、
飯(めし)はよく精白したものを好んだ。
膾不厭細。
膾(なます)は細(ほそ)きを厭(いと)はず。
膾は細かく切った物を好んだ。
食饐而餲、
食(シ)の饐(イ)して餲(アイ)せる、
飯は饐(す)えて、味の変ったものは食べない。
魚餒而肉敗不食。
魚(うお)の餒(くさ)りて肉(ニク)の敗(やぶ)れたるは食(くら)はず。
魚も腐って肉の崩れたものは食べない。
色惡不食。
色(いろ)の悪(ア)しきは食(くら)はず。
色の悪いものは食べない。
臭惡不食。
臭(にほひ)の悪(ア)しきは食(くら)はず。
臭いの悪いものは食べない。
失飪不食。
飪(ジン)を失(うしな)へるは食(くら)はず。
煮方(調理)の良くないものは食べない。
不時不食。
時(とき)ならざるは食(くら)はず。
季節はずれのものは食べない。