【日月(ジツゲツ)相(あい)推(お)して明(メイ)生(ショウ)ず。】と読みまして、日と月とかわるがわる輝くこと、心配や憂いも、時が解決してくれる喩えを言います。
出典は『易経』繫辭(ケイジ)下伝です。
子曰天下何思何慮。
子曰く、天下何をか思い、何をか慮(おもんぱか)らん。
孔子が言いました、天下に何の思いわずらうことがあろうか。
天下同帰而殊塗、
天下帰を同じくして塗(みち)を殊(こと)にし、
天下の物事はみな帰するところは同じで、そこに達する道筋が異なるだけであり、
一致而百慮。
致を一にして慮(リョ)を百にす。
結果は一つなのに、考えめぐらしかたが沢山あるのだ。
天下何思何慮。
天下何をか思い何をか慮(おもんぱか)らん。
天下に何の思いわずらうことがあろうか。
日往則月来、月往則日来、
日往(ゆ)けば月来たり、月往けば日来たり、
太陽が没すれば月がのぼり、月がかくれれば太陽がのぼり、
日月相推而明生焉。
日月相推して明生ず。
日月がたがいに推移して、世を照らしているのである。