【孝子(コウシ)は日(ひ)を愛(お)しむ】と、読みまして、親孝行な子は、親の寿命が一日一日と短くなることを恐れ、親に仕える時間が少しでも長くとれるように、寸暇を惜しんで孝行をつくすという意味です。
『法言:ホウゲン』という書物に記載されている言葉です。
『法言』は、前漢の学者揚雄(ヨウユウ)が『論語』にならって、王道、聖人ついて説いた書です。作者の名を冠して『揚子法言』ともいいます。
事父母自知不足者、其舜乎。
父母に事(つか)へて、自ら足らざるを知る者は、其れ舜か。
父母に仕えて自己に満足しないものは、古代の聖天子の舜であろうか。
不可得而久者、事親之謂也。
得て久しくすべからざるものは、親に事ふるの謂ひなり。
(寿命には限りがあり)長く続けることができないのは、親に仕えることである。
孝子愛日。
孝子(コウシ)は日(ひ)を愛(お)しむ。
親孝行な子は寸暇を惜しんで孝行を尽くす。