心を一つにして力を合わせ、任務にあたることを表す四字熟語です。
【協心】は、心を一つに合わせるという意味です。
【戮力】は、力を合わせるという意味です。【戮】は「翏+戈」の形声文字で①ころ・す、②さらす。
③つみ、ばつ。④はずかしめる。⑤あわせる、力を合わせる、の意味をもっていまして、
【協心戮力】の場合は力を合わせるという意味になります。
同義の四字熟語としまして、【戮力協心】・【同心戮力】・【戮力同心】・【戮力壱心:リクリョクイッシン】があります。いずれも、心を一つにして力を合わせて事に当たるという意味になります。
中国古典のあちこちに使われています。
『春秋左氏伝』・成公十三年 【戮力同心】
『春秋左氏伝』・昭公二十五年 【戮力壱心】
『国語』・齊語 【戮力同心】
『唐書』韋陟(イチョク)伝 【協心戮力】
中国古典だけでなく、日本の文献にも【協心戮力】の四字熟語が使われています。
『日本外史』・源氏後記・北条氏のなかで
承久三年(1221年)、後鳥羽上皇が北条義時討伐の詔を発しました。
それを知った北条政子(義時の姉)は諸將を集め
諸君苟(いやし)くも先の将軍の恩を忘れずんば、
もしも先の将軍頼朝の御恩を忘れないでいるならば
則ち【協心戮力】して、讒人(ザンニン:人をそしる者)を誅除(チュウジョ:ほろぼす)し、
心を一つにして力を合わせ、讒言するやからを殺して取り除き
以て旧図を全うせよ。
鎌倉幕府のこれまでの仕事を立派に成し遂げるようにしなさい。
と伝えました。
今から147年前の 慶応2年(1866年)、長州の木戸孝允、薩摩の西郷隆盛らが土佐の坂本竜馬らの仲介で京都で会見し、倒幕のために薩長同盟を結んだというのが今日、1月21日だそうです。