【生まれて聲を同じくし、長じて俗(ゾク)を異(こと)にす。】と読みまして、生まれながらの素質は同じだが、教育によって、その後の人間に違いがでてくることのたとえです。
出典は『荀子』勸學篇です。
荀子は「人間の本性は悪である」という「性悪説」を唱えました。
「悪」であるからこそ、教育と学習が必要であるとして、『荀子』の第一篇は学を勧める「勧学」となっています。
生而同聲、
生まれて聲を同じくし、
生まれた時にはその産声は同じで変わらないが、
長而異俗、
長て俗(ゾク)を異にするは、
成長すると違った風俗になるのは、
敎使之然也。
教(おしえ)、これをして然(しか)らしむるなり。
(後天的な)教育がそうさせたのである。