【牖戸(ユウコ)を綢繆(チュウビュウ)す】と読みまして、窓や戸口を補修することを表した言葉です。
小鳥が雨の降らないうちに巢を繕(つくろ)うことを喩え話にして、事前に周到な準備をして、災いを未然に
防ごうと言うことを表しています。
出典は『詩経』豳風(ヒンプウ)鴟鴞(シキョウ)です。
【綢】は、「糸+周(音符号)」の形声文字で、音は「チュウ」、意味は「まつわる。まとう」です。
【繆】は、「糸+翏(音符号)」の形声文字で、音は「ビュウ」、意味は「たばねる。まと・う」です。
【綢繆:チュウビュウ】は、まつわりつくとか、すきまなく糸などを絡めてふさぐ意味を表します。
【牖】は、「片+戸+甫(甬の変形)」の会意文字です。意味は「まど」です。
【戸】は、甲骨文字で片開きの「戸」の形になっています。
【牖戸:ユウコ】は、窓と出入り口のことです。
迨天之未陰雨、
天の未(いま)だ陰雨(インウ)せざるに迨(およ)びて、
空がまだ曇って長雨の来る前に、
徹彼桑土、綢繆牖戸。
かの桑土(ソウド)を徹(と)り、牖戸を綢繆す。
あの桑の根を剥いできて、巢の出入り口を繕っておきました。
今女下民、或敢侮予。
今女(なんじ)下民、敢えて予を侮ること或(あ)らんや。
下にいる人間たちは、私を馬鹿にすることはないでしょう。
大正12(1923)年9月1日午前11時58分、関東大震災が発生しました。マグニチュード7.9。
家屋の全半壊25万戸以上、焼失家屋44万戸以上、津波による流失家屋868戸、死傷者20万人以上、
行方不明者4万人以上という甚大な被害を残しました。
今日 9月1日は、関東大震災を教訓として、防災意識を高めるために昭和35(1960)年に制定された、
『防災の日』です。