【一飯(イッパン)の徳も必ず償(つぐな)い、睚眦(ガイサイ)の怨(うらみ)も必ず報(むく)ゆ】と読みまして、
たった一杯の飯でも恵んでくれた者には必ず報償を与え、ちらりと睨みつけられた程度の怨みにも必ず報復する、という意味です。
出典は『史記』范雎蔡澤列傳
范雎於是散家財物、
范雎(ハンショ)ここにおいて家の財物を散じ、
范雎(はんしょ)はそこで家にある金や品物をなげうち、
盡以報所嘗困戹者
尽(ことごと)く以(もっ)て嘗(かつ)て困戹(コンヤク)せし所の者に報ゆ。
以前に自分を苦しめ悩ませた人々に残らず仕返しした。
一飯之徳必償、
一飯(いっぱん)の徳も必ず償い、
たった一杯の飯でも恵んでくれた者には必ず報償を与え
睚眦之怨必報。
睚眦(がいさい)の怨(うらみ)も必ず報ゆ。
ちらりと睨みつけられた程度の怨みにも必ず報復する。