【學(ガク)は自得(ジトク)するを貴(たっと)ぶ】と読みまして、学問をするには自ら心に悟ることが貴いこと
です、と佐藤一斉先生は仰ってます。
出典は『言志後録』138条です。
學貴自得。
學は自得するを貴ぶ。
学問をするには自ら心に悟ることが貴いことです
人徒以目讀有字之書。
人徒に目を以て字有るの書を讀む。
人は徒に目で文字のある書物を読むだけである。
故局於字、不得通透。
故に字に局(キョク)して、通透(ツウトウ)するを得(え)ず。
だから、文字に局限拘束されてその紙背にある物事の道理を見通すことが出来ない。
當以心読無字之書。
當(まさ)に心を以て字無きの書を讀むべし。
心眼を開き、字の無い書物、即ち実社会のいろいろな事柄を心読して、
自分の修養に資するがよい。
乃洞有自得。
乃(すなわ)ち洞(トウ)して自得する有らん。
そうすれば、ほがらかに、自ら心に悟る所があるだろう。