【心(シン)は、虚ならざるべからず。】と読みまして、
心はいつでも空虚にしておかなくてはいけない、という意味です。
出典は『菜根譚』前集75です。
心不可不虚。
心は、虚(キョ)ならざるべからず。
心はいつでも空虚にしておかなくてはいけない。
(邪浴邪念を虚にしておく)
虚則義理来居。
虚ならば則ち義理来たり居る。
空虚にしておけば、そこには正しい道理が自然にやってきて落ち着く。
心不可不実。
心は実ならざるべからず。
また、心はいつでも充実しておかなくてはいけない。
(正義真理で充実させておく)
実則物欲不入。
実ならば則ち物欲は入らず。
充実しておけば、そこには欲望がはいってくることがない。