【先づ其の言(ゲン)を行ひて、而(しか)る後に之に從ふ。】と読みまして、
先ず、言わんとすることを行って、然る後に、必要があれば説明をする、という意味です。
出典は『論語』為政第二です。
子貢問君子。
子貢(シコウ)君子を問う。
子貢が教養人とはどんな人かと聽きました。
子曰、
子曰く、
孔子が言いました、
先行其言、
先ず其の言を行ない、
先ず、言わんとすることを行って
而後従之。
而(しか)る後に之に従う。
然る後に、言うのが知識もあり教養もある人物というものだ。
子貢は、孔子の弟子で、孔門十哲の一人です。言語の人と云われ頭が切れて弁が立つ人物だったようです。
孔子より31歳年少。姓は端木(タンボク)、名は賜(シ)。子貢は字です。
論語のあちこちで、弁舌爽やかな所を披露してますが、「口は禍の元」というように、孔子も気掛かりだったのでしょう、「行いが先、説明は後」と、言い聞かせております。