【克(コク)・伐(バツ)・怨(エン)・欲(ヨク)、行なわれざる、以て仁と為すべきや。】と読みまして、人に勝ちたがること、自慢すること、怨みをもつこと、欲張ることがなければ、それで『仁』と言えるでしょうか、という意味です。
これはある人が、孔子に尋ねた内容です。
出典は『論語』憲問第十四です。
克・伐・怨・欲、不行焉、
克・伐・怨・欲、行なわれざる、
人に勝ちたがること、自慢すること、怨みを持つこと、欲張ることがなければ、
可以爲仁矣。
以て仁と為すべしや。
仁といえましょうか。
子曰、可以爲難矣。
子日く、以て難しと為すべし。
孔子が言いました、それはなかなか難しいことだなあ。
仁則吾不知也。
仁は則(すなは)ち吾知らざるなり。
しかし、それだけで仁と言えるかどうか、私には分からないよ。