医療と食事は本質的に根源は同じであるという意味の四字熟語です。
バランスの良い食事をすることは健康保持に必要ですし病気予防にもなるという意味でもあります。
【医食同源】の四字熟語は、お医者さんの新居裕久先生(2008年6月1日逝去)が中国の【薬食同源】という考え方を紹介するとき、「薬」では化学薬品と誤解されそうなので、「薬」を「医」に換えて【医食同源】という四字熟語を作ったそうです。
1970年代に日本で作られた、新しい四字熟語と言えます。
『広辞苑』でも1991年の第四版から収載されていました。第六版での【医食同源】の説明です。
【病気をなおすのも食事するのも、生命を養い健康を保つためで、その本質は同じだということ】
【医食同源】のもとになったと言われている、【薬食同源】という言葉が、古来からの中国の思想であると解説する人もいらっしゃるようですが、中国古典、たとえば最古の医学書と呼ばれている『黄帝内経:コウテイダイケイ』などにも見られず、【薬食同源】も比較的最近になっての造語のようです。
今日1月7日は『七草』です。
昔から日本では、「若菜摘み」という風習がありまして、これが『七草』の原点とされています。
古代中国では、1月7日を人日(ジンジツ)と言いまして、この日に七種類の野菜を入れた羹(あつもの、とろみのある汁物)すなはち【七種菜羹:シチシュサイコウ】を食べて無病を祈る習慣がありました。
【七種菜羹】は『今日の四字熟語 No.49』を一読願います。
このことから、日本の「若菜摘み」と、中国の【七種菜羹】がうまいことマッチングして「七種粥:ななくさがゆ」という習慣が生まれたようです。
春の7種の野菜が入った「七種粥:ななくさがゆ」を食べると、健康にもいいし病気予防にもなるらしいということです。すなわち、【医食同源】です。
「春の七草」は、芹(せり)・薺(なずな:ペンペン草)・御形(ごぎょう:母子草)・繁縷(はこべら:はこべ)・仏の座(ほとけのざ:田平子)・菘(すずな:かぶ)・蘿蔔(すずしろ:大根)です。
ただ1月7日は旧暦でのことです。
今年の旧暦1月7日は、2月16日(土)となります。参考までに。