【言(ゲン)は行いを顧(かえり)み、行いは言を顧みる。】と読みまして、
言葉には実行が伴っているかどうかに気を付け、実行には言葉に沿っているかどうかに気を付けるという意味です。
出典は『中庸』13章です。
庸徳之行、
庸徳(ヨウトク)を之れ行い、
日常の当たり前の徳を行い
庸言之謹、
庸言(ヨウゲン)をこれ謹(つつ)しみ、
日常の何気ない言葉を謹んで
有所不足、不敢不勉、
足らざる所あれば、敢えて勉(つと)めずんばあらず
不十分なところがあれば、果敢に実践に努め、
有餘不敢盡、
余りあれば敢えて尽くさず。
過剰なところがあれば、敢えて言いつくすことはしない
言顧行、行顧言、
言は行いを顧み、行いは言を顧みる。
言葉には実行(が伴っているかどうか)に気を付け、
実行には言葉(に沿っているかどうか)に気を付ける
君子胡不慥慥爾。
君子胡(なん)ぞ慥慥爾(ゾウゾウジ)たらざらん。
教養人(の言行)は何と真心のこもった誠実なものではないか。