【才有りて量無ければ、物を容(い)るる能(あた)わず。】と読みまして、
人は才能があっても、度量がなければ、人を包容することはできない、という意味です。
出典は『言志晩録』第125条です。
有才而無量、不能容物。
才有りて量無ければ、物を容るる能わず。
人は才能があっても、度量がなければ、人を包容することはできない。
有量而無才、亦不済事。
量有りて才無ければ、亦事を済さず。
(反対に)度量があっても才能が無ければ、事を成就することはできない。
両者不可得兼、寧舎才而取量。
両者兼ぬることを得(う)可(べ)からずんば、寧ろ才を舎(す)てて量を取らん。
(ところで)才と度量の二つを兼ね備えることができないとしたら、
いっそ才能を捨てて度量ある人物をとなりたい。