【用(もち)いらるれば行(おこな)い舎(す)てらるれば蔵(かく)る】と訓読されます。
出処進退の時機をわきまえていること。また、出処進退が時宜にかなっていることを表す四字熟語です。
今風に言いますと、選挙で選ばれれば、国会に出て能力を発揮し、落選すれば、世間から身を隠し、静かに暮らすことを表しいています。
【舎】は、「捨」と同じで捨てるという意味になります。 【蔵】は、隠れるという意味です。
出典は『論語』述而篇です。
子、顔淵に謂ひて曰く、
孔子が顔淵に向かって言いました、
これを用ふれば則ち行ひ、これを舎(す)つれば則ち蔵(かく)る。
自分を認めて用いてくれるものがあれば、出でて我が道を行い、世の中から見捨てられた場合は、
抱負を心の中にひそめてじっと隠れる。
唯だ我と爾(なんじ)と是れあるかな。
かく、出処進退の宜しき得るのは、まず、わしとお前ぐらいのものかなあ。といいました。
【用行舎蔵】の話はここまでですが、横で聞いていた子路は面白くありません。孔子に詰め寄りました。
以下の話は『No.364 【暴虎馮河】』と重複してますが、一読してみてください。
子路曰く、
子路がいいました。
子、三軍を行(や)らば、則ち誰れと与(とも)にせん。
もし先生が大軍を動かす場合は、誰と一緒なさいますか。とたずねました。
すなわち、子路の心の中では、道を行う場合は顔淵でも、軍事の場合は、武勇の力ある自分でなくてはなるまいという気持ちがありました。
子曰く、
孔子が言いました、
暴虎馮河(ボウコヒョウガ)し、死して悔ゆるなき者は、吾れ与(とも)にせざるなり。
虎に素手で立ち向かったり、河を歩いて渡ろうとしたりして、死んでもかまわないというような
男とは、私は一緒にやらないよ。
必ずや事に臨(のぞ)みて懼(おそ)れ、謀(はかりごと)を好(よく)して成さん者なり。
どうしてもというなら、事に当たって慎重で、よく計画をねって成し遂げるような人物とだね。
今回の衆議院選挙で【用行】を任された、480名の方、掲げた公約は必ず実行してください。
【舎蔵】を強いられた、約1500名-480名=1020名の方々、お疲れ様でした静かにお寛(くつろ)ぎ下さい。