温暖で風光明媚な田園風景を象徴した、杜牧の七言絶句【江南の春】の第一句目にある言葉です。
見渡す限り広々とした平野の、あちらこちらから鶯の声が聞こえ、木々の緑が花の紅と映じ合っている。
千里鶯啼綠映紅
千里鶯啼いて 綠紅に映ず
千里彼方に鶯啼いて 草、花ともに照り映えて
水村山郭酒旗風。
水村 山郭 酒旗の風
水辺 山辺の 酒屋の幟
南朝四百八十寺
南朝 四百八十寺
南朝 四百八十寺
多少樓臺煙雨中。
多少の樓臺(ロウダイ) 煙雨の中
多くの楼台 煙雨のうち
『江南春』は、杜牧の作品の中でももっとも有名な詩句です。
語呂もいいので覚えやすいです。暗誦にもってこいの詩です。