【兄弟(ケイテイ) 牆(かき)に鬩(せめ)げども、外(そと) 其(そ)の務(あなど)りを禦(ふせ)ぐ】と読みまして、兄弟が家の中で喧嘩をしても、外から侮られるようなことがあれば、兄弟力を合わせてこれを防ぐという意味になります。
出典は『詩経』小雅(ショウガ)・常棣(ジョウテイ)です。
脊令在原 兄弟急難
脊令(セキレイ)原に在り 兄弟難を急にす
一対の鶺鴒が(住家の水辺を追われて)、今原野をさまよっているが、(そのように)
兄弟は危急の難儀にある(時は互いに助け合うべきである)。
每有良朋 況也永歎
良朋(リョウホウ)有(あ)りと毎(いへど)も、況(ここ)に永(なが)く歎く
良い友達があっても、(危急の場合には、ただ同情する言葉で)長く嘆息するだけだ。
兄弟鬩于牆
兄弟牆(かき)に鬩(せめ)げども、
兄弟は、家の中で互いに争って喧嘩することもあるが、
外禦其務
外(そと) 其(そ)の務(あなど)りを禦(ふせ)ぐ
外部からの侮辱を受けるようなことがあれば、
心を一つにして、その侮辱を防ぐために助け合うものだ