いそがしい時に、それに流されることなく冷静な目を以て対処する、という意味です。
そうすることによって多くの苦しい思いを除くことができる。
出典は、『菜根譚』後集58条です。
熱閙中、着一冷眼、
熱閙の中に一の冷眼を着くれば、
いそがしい時に、それに流されることなく冷静な目を以て対処するならば、
便省許多苦心思。
便(すなわ)ち許多(キョタ)の苦の心思(シンシ)を省く。
そうすることによって多くの苦しい思いを除くことができる。
冷落處、存一熱心、
冷落(レイラク)の処に一の熱心を存せば、
落ちぶれた状態の時に、情熱を以て物事に対処するならば、
便得許多眞趣味。
便ち許多の真の趣味を得(う)る。
どれ程の趣味を得るだろうか。