自らの祖先を祭るのは当然のことである。しかし自らの祖先以外を祭るのは、諂いの心があるからである。【鬼】は、人の霊魂、祖先のみたま、です。
【義を見て為さざるは勇無きなり。】の前に記載のある文章です。
子曰、
子曰く、
孔子が言いました、
非其鬼而祭之、諂也。
其の鬼に非ずして之を祭るは諂いなり。
自らの祖先以外を祭るのは、諂いの心があるからである。
見義不爲、無勇也。
義を見て為さざるは勇無きなり。
人としてなさねばならぬ正しいことと知りながら、
これをなそうとしないのは、真の勇気がないのだ。
『論語』為政篇の最終章に記載のある文章です。
春秋時代は礼制の世であり、家族主義の時代でしたから、祖先を祭ることは極めて大事な
ことでした。