世の中には好んで大きなことを言う者がある。そんな人は必ず度量が小さいものである。
『言志後録』68条の言葉です。
有好爲大言者、其人必小量。
好みて大言を爲す者有り、其の人必ず小量なり。
世の中には好んで大きなことを言う者がある。そんな人は必ず度量が小さいものである。
有好爲壮語者、其人必怯懦。
好みて壮語を爲す者有り、其の人必ず怯懦(キョウダ)なり。
また、好んで元気のいい言葉を言う人がいる、そんな人は必ず臆病である。
唯言語不大不壮、中有含蓄者。
唯だ言語の大ならず壮ならず、中に含蓄有る者、
ただ、発する言葉が大きくもなく、特に元気があるわけでもなく、
その中に深い意味を含んでいる人は、
多是識量廣恢人物。
多くは是れ識量(シキリョウ)広恢(コウカイ)の人物なり。
多くは見識も高く度量も広い人物である。