くしゃみが出たときは、他人が自分の噂をしている、という意味です。
出典は『通俗編』巻17 言笑です。【打嚏有人說】の説明です。
詩願言則嚏。
詩に願(おも)へば言(ここ)に則ち嚏(くしゃみ)すと。
詩経に、思いめぐらし、嚏(くしゃみ)する、とある。
傳曰、願、猶思也。
傳に曰く、願ふは、猶ほ思ふがごとき也。
伝にも言うように、誰かが自分のことを思ってくれているからだ。
蓋他人思我、我則嚏之也。
蓋(けだ)し他人、我を思へば、我則ち之に嚏する也。
考えてみるに、他人が私のことを思ってくれていると、くしゃみが出る
箋曰、今俗人嚏則曰、人道我、
箋(セン)に曰く、今俗人、嚏すれば則ち曰く、人我を道(い)ふと、此れ古の遺語也。
注釈にもあるように、くしゃみが出るのは、他人が自分のことを噂しているからだ
此古之遺語也。
此れ古(いにしえ)の遺語なり。
昔から言われていることだ。