人間の本当の評価は、棺に蓋をしてから、すなわち亡くなってから始めて定まる。と言う意味です。生前の評価はいろいろな思惑があって正当ではないと言う意味にも使われます。棺(カン)を蓋(おお)いて事(こと)定(さだ)まる、と訓読みされます。
出典は盛唐の詩人杜甫(A.D.712~A.D.770)の「君見ずや、蘇徯(ソケイ)に簡するの詩」です。
丈夫蓋棺事始定 丈夫は棺を蓋いて事始めて定まる
君今幸未成老翁 君今幸いに未だ老翁と成らず
何恨憔悴在山中 何ぞ恨まん憔悴して山中に在ることを
深山窮谷不可処 深山窮谷には処る可からず
【小生の意訳】 男子死して定まる生前 君まだ若き丈夫(ますらお)で
何の恨みで籠(こも)り在る 君、山中に処るなかれ。
詩の意味は、「男子は死んで始めて評価が定まるものだ。君はまだ若い、不遇だからといって、山奥に籠ったりしてはいけません」ということです。
他社Web新聞の報道 : 12月17日午前8時30分、朝鮮民主主義人民共和国の金正日総書記が死去。享年69歳。現地指導に向かう途中、列車内で死亡。