他人が一回でできることなら、自分は百回やってみる。徹底した努力を重ねれば、誰でも必ず目的を達成できる、という意味です。出典は『中庸』第11章です。
人一能之、己百之。
人、一(ひと)たびして之を能(よ)くすれば、己之を百たびす。
他人が一の力で出来るとしたら、自分はそれに百倍の力をそそぐ。
人十能之、己千之。
人、十(と)たびして之を能くすれば、己之を千たびす。
他人が十の力で出来るとしたら、自分は千倍の力をそそぐ。
果能此道矣、
果たして此の道を能(よ)くすれば、
もしほんとうにそうしたやり方ができたなら、
雖愚必明、
愚(グ)と雖(いえど)も必ず明なり、
たとい愚かな者でも必ず賢明になり、
雖柔必強。
柔と雖も必ず強なり。
たとい軟弱な者でも必ずしっかりした強者になるであろう。