口先だけでうまいことを言うのは、いかにももっともらしく思われるが、心がこもっていないので、
結局、人を惑わし徳の妨げになるということを言った言葉です。
出典は『論語』衛靈公です。

　　子曰、
　　子曰く、
　　　　　孔子が言いました、

　　巧言亂徳、
　　巧言は徳を乱る。
　　　　　口先だけでうまいことを言うのは（内容がこれにともなわないから）、徳を乱すことになる。

　　小不忍、
　　小（ショウ）、忍（しの）ばざれば、
　　　　　小さいことは耐え忍んで我慢しないと、

　　則亂大謀、
　　則ち大謀（タイボウ）を乱（みだ）る。
　　　　　大きな事を成し遂げることはできない。

巧言とは、言葉を飾って巧みに云うことで、口先だけの綺麗事をいうことです。

心にもないことを云うのは、品格を損ないますし、誰も信用しなくなります。また、自分自身に嘘をついていることにもなります。

自分自身に嘘をつくこと程、品のない行為はありません。