【進退維(こ)れ谷(きわ)まる】は、進むも退くもできないことを言います。出典は『詩経』大雅桑柔編です。
瞻彼中林
彼の中林(チュウリン)を瞻(み)るに
あの林の中を見れば
甡甡其鹿
甡甡(シンシン)たる其の鹿
鹿がたくさん群れ、仲良くしている
朋友已譖
朋友、已(すで)に譖(シン)し
ところが朝廷では、同僚たちが互いに偽りあう
不胥以穀
胥(あ)ひ以(とも)に穀(よ)からず
お互い仲良くできない
人亦有言
人、亦た言う有り
これを見て言うには
進退維谷
進退維(こ)れ谷(きわ)まる。
二進も三進もいかぬ有様である。