王維の七言絶句、『元二(ゲンジ)の安西(アンセイ)に使するを送る』の詩です。転句です。
代表的な送別の詩です。
口語訳は、漢詩鑑賞辞典:石川忠久編を流用させていただきました。
渭城朝雨裛輕塵,
渭城(イジョウ)の朝雨(チョウウ)輕塵(ケイジン)を浥(うる)おす、
別れの朝、渭城の町に夜来の雨が上がって、
軽い土ぼこりをしっとりとうるおしている、
客舍靑靑柳色新。
客舍(カクシャ)靑靑(セイセイ)柳色(リュウショク)新(あらた)なり。
宿屋の前には青々とした柳の芽が芽吹いたばかり、
それが塵を洗い落とし、水を含んでよりいっそう青々と見える。
勸君更盡一杯酒,
君に勸(すす)む更に盡(つ)くせ一杯の酒,
いよいよ旅立つ元二君、どうぞもう一杯酒を飲みたまえ、
西出陽關無故人。
西のかた陽關(ヨウカン)を出(い)づれば故人(コジン)無からん。
西の方、陽関という関所を出たならば、
もう一緒に酒を酌み交わす友達もいないだろう。
私事ですが、ボケ防止で、漢詩を20首を暗記しています。まだ半分しか暗記できていませんが。
そのうちの一つが、『送元二使安西』です。