露が降りる秋の季節が去って、霜の降りる冬の季節が到来する意味で、転じて、時の過ぎるのが早いたとえの四字熟語です。
左思(250?~305?)の『三都賦:サントのフ』のうちの『呉都賦:ゴトのフ』に【露往霜來】が出ています。『三都賦』は左思が10年の歳月をかけて作り上げた作品です。洛陽の紙価を高からしめました。
『今日の四字熟語』No. 92 【洛陽紙価】も一読下さい。
露(つゆ)往(ゆ)き霜(しも)来(きた)り、
秋の露も過ぎ冬の霜が降り、
日月(ジツゲツ)其(そ)れ除(い)ぬ。
日月は去る。
草木(ソウモク)節解(セッカイ)し、鳥獣(チョウジュウ)腯膚(トップ)す。
草木は枝葉彫落し、鳥獣は肉づき太る。
このあと、肉づいた鳥獣を狩猟しながらの、軍事訓練の描写が続きます。
本来は、鳥獣の肉付きがよくなる時期を表現した言葉のようです。
今日、10月23日は、二十四節季の【霜降:そうこう。10月23日~11月6日】です。
七十二侯で言いますと、立春から52番目の侯(10月23日~10月27日)で【霜始めて降る】となってます。
【霜降】とは、秋も末で、霜が降りるころの意味で俗に「しもふり」ともいいます。
この頃になると、秋のもの寂しい風情が醸(かも)されて、早朝など所によっては霜を見るようになります。
【霜降】から【立冬】までの間に吹く、地を這う寒い北風を「木枯らし」と呼びます。
【霜降】の時期は、秋から冬への移り変わりの『秋土用:10月20日~11月6日』の最中です。
【霜降】が終わると次は【立冬】です。冬に入ります。