数多くの作品の中で最優秀の詩文のことを言います。そこから、書物その他の芸術作品についても、その作中で中心となる感動的な一節、一場面のことも言うようになりました。
そもそもは、【科挙(官吏登用試験)】でトップの成績を治めた人の答案(最高得点の答案)を他の答案の上に載せたことから、最も優れたものが一番上にあって、他の答案を圧することから、
【(他の)巻を圧する】、すなはち【圧巻】となりました。
【科挙】は、隋の楊堅(ヨウケン:文帝 581年~604年)が初めて導入しました。
科挙によって登場した官僚達が新しい支配階級『士大夫:シタイフ』を形成しまして政治・社会に大きな変化をもたらしました。
【科挙】の合格率は、最盛期には約3000倍に達したそうです。
また【科挙】に合格するためには
学問に専念できる環境
多数の書物の購入費
教師への多額の月謝 等々
多額の費用がかかったそうです。
ですから、実際に【科挙】を受検出来る者は大半が官僚の子息または超富裕層に限られていたようです。
清末の1904年(光緒30年)に科挙は廃止されました。