どちらにつこうかと迷って、心を決めかねている様子を言います。出典は、『史記』鄭(テイ)世家です。
有事の時、これではいけないと思います。
晉聞楚之伐鄭、
晋、楚の鄭を伐つを聞き、
晋は、楚が鄭を伐つたことを聞き、
發兵救鄭。
兵を発して鄭を救う。
出兵して鄭を救いに来たが、
其來持兩端。
其の来(きた)るや、両端を持す。
兵を出すのか出さぬのか、どちらにするか迷っていたため、
故遲。
故に遅かりしなり。
遅くなった
比至河、楚兵已去。
河に至る比(ころ)おい、楚の兵已(すで)に去れり。
(晋の軍が)黄河の岸に到着したときには、(楚が鄭を制圧して)楚の兵が去った後であった。
晋の将軍たちは、ある者は黄河を渡ろうとし、またある者はそのまま帰還しようとしたが、ついに黄河を
渡った。
楚の荘王は、これを聞いて引き返し、晋を撃った。
しかるに鄭はかえって楚を助け、大いに晋の軍を黄河のほとりで破った。