白い馬が戸の狭いすき間の向うをアッと言う間に走り過ぎるように、歳月の過ぎ去るのが速いことの例えに使われます。
また、人生の果敢ないことの例えにも使われます。
『荘子』知北遊(チホクユウ)篇で、老子が孔子に無為自然の道を説いているところがあります。
その中に、【白駒の隙を過ぐるが如し】という文章で、でています。
人生天地之間、
人の天地の間に生くるは、
人間がこの天地の間で生をうけるのは、
若白駒之過郤(=隙)、
白駒の郤(隙)を過ぐるが若く
白い馬が戸のすき間を走りすぎるように、
忽然而已。
忽然たるのみ。
ほんの束の間に過ぎない。
令和2年、庚子(かのえね)もあと一日を残すのみとなりました。