若く元気な時に努力しないと、年老いてから嘆き悲しんでみても、それは取り返しのつかない
空しいことになるであろう、という意味です。
漢代の楽府(ガフ)詩『長歌行』の結びの2句です。
青青園中葵、
青青(セイセイ)たる園中(エンチュウ)の 葵(キ)、
青々とした園の向日葵(ひまわり)は、
朝露待日晞。
朝露(チョウロ) 日(ひ)を待ちて 晞(かわ)く。
朝露は、日が昇るを待って乾く。
陽春布德澤、
陽春(ヨウシュン) 德澤(トクタク)を布(し)き、
春は、その恩沢をひろげ、
萬物生光輝。
萬物(バンブツ) 光輝(コウキ)を生ず。
万物、輝きを生ず。
常恐秋節至、
常(つね)に恐(おそ)る 秋節(シュウセツ)の至(いた)りて、
いつも、恐れる、秋が来る、
焜黄華葉衰。
焜黄(コンコウ)として華葉(カヨウ)の衰(おとろ)ふるを。
黄葉 輝きて、また散りゆく。
百川東到海、
百川(ヒャクセン) 東(ひがし)して海に到(いた)る、
全ての川、 東海へ流れ、
何時復西歸。
何(いづ)れの時か復(ま)た西に歸らん。
再び西へは、戻らずと。
少壯不努力、
少壯 努力せずんば、
若く元気な時に努力をしないと、
老大徒傷悲。
老大 徒(いたづ)らに 傷悲せん。
年を取ってから、いたづらに痛み悲しむことになる。