人間は誰でも苦楽がないということはあり得ない、という意味で『言志晩録』242条
人不能無苦樂。
人は苦楽無き能わず。
人間は誰でも苦楽がないということはあり得ない。
唯君子心安苦樂
唯だ君子の心は苦楽に安んじて、
ただ、立派な人物の心は苦楽に安んじて苦楽にかかわることがないから、
而苦不知苦
苦あれども苦を知らず。
苦があっても、苦しむことを知らない。
小人心累苦樂
小人の心は苦楽に累(わずら)わされて
小人の心は苦楽に累わされているから、
而樂不知樂
楽あれども楽を知らず。
楽があっても楽しむことを知らない。