賢い人は、道理をわきまえているから、物事の判断に迷うことはないという意味の四字熟語です。
『論語』子罕(シカン)篇と憲問(ケンモン)篇にでています。
【知者】だけではなく、【仁者】、【勇者】についても述べられています。
子罕(シカン)篇では
子曰く、知者(チシャ)は惑(まど)わず、
知者(物事の道理に明らかな人)はどのようなことにも、迷うことがない、
仁者(ジンシャ)は憂(うれ)えず、
仁者(思いやりの心を持っている人)はどのようなことにも、心から憂えることがない、
勇者は懼(おそ)れず。
勇者(意志の強い人)はどのようなことにも、恐れることはない。
憲問(ケンモン)篇では
子曰く、君子の道なる者三つ。我れ能(よ)くすること無し。
君子の道というものが三つあるが、私には出来ない。
仁者は憂えず、
仁徳のある人は、心配しない、
知者は惑わず、
知恵のある人は、迷わない、
勇者は懼(おそ)れず。
勇気のある人は、こわがらない。
子貢曰く、夫子自ら道(い)うなり。
子貢が言った、うちの先生は自分のことを言われたのだ
(出来ないと言われたのはご謙遜だ)。
【知者】、【勇者】は何となくわかりますが、【仁者】はよく分かりません。
【仁】そのものが『論語』の中で、【不仁】も含めますと109回も登場してくるのです。
それぞれ言い回しを変えてます。
【仁】とは、【相手に対する思いやりの心】という解説が多いです。