すべての人々と調和は保っているが、だからと言って世間一般の風潮に流されるようなことはしない、という意味です。『中庸』10
君子和而不流。強哉矯。
君子は和して流れず、強なるかな矯(キョウ)たり。
まことに強いこ(だから)眞の君子は、人と調和しながら人に流されない。
とよ。
中立而不倚。強哉矯。
中立して倚(かたよ)らず、強なるかな矯たり。
中立してどちらにも偏らない。
まことに強いことよ。
國有道。不變塞焉。強哉矯。
國に道有れば塞(ソク)を変ぜず、強なるかな矯たり。
国に道義がゆきわたり治まっていれば、(君主に仕え、たとえ出世しても)
出世する前から抱いていた自分の信念を変えない。
まことに強いことよ。
國無道。至死不變。強哉矯。
國に道無ければ死に至るまで変ぜず、強なるかな矯たり。」 と。
国に道義が行われずに乱れていれば(役職から身を引いて)。
たとえ死んでも(平生抱いている理想を)変えない。
まことに強いことよ。