食欲と色欲とは、生まれながらにもつ人間の本姓である、という意味です。『孟子』告子(コクシ)章句上
告子曰、
吿子曰く、
告子(コクシ)が言いました、
食色性也、
食色(ショクショク)は性なり。
食欲と色欲とは、生まれながらにもつ人間の本姓である。
仁内也、
仁(ジン)は內(うち)なり、
(食を好み、異性を愛する気持ちは仁のもとだから)
人間の心の中に内在するもので、
非外也、
外(そと)に非(あら)ざるなり。
外からくるものではない。
義外也、
義(ギ)は外なり
(義は物事を判断して宜しく処置していくのだから)
自分以外の外的条件によるもので、
非内也、
內に非ざるなり。
心に内在するものではない。