信ずべきものは信じ、疑うべきものは疑う。それが本当の人としての信(まこと)である、という意味です。『荀子』非十二子篇
信信信也、
信を信ずるは信なり、
信ずべきことを信じるのは信であって、
疑疑亦信也。
疑を疑うも亦信なり。
疑うべきことを疑うのもまた信である。
貴賢仁也、賤不肖亦仁也。
賢を貴ぶは仁なり、不肖を賤しむも亦仁なり。
賢者を貴ぶことは仁であるが、愚者を卑しむのもまた仁である。
言而當知也、默而當亦知也。
言ひて當るは知なり、默して當るも亦知なり、
理に適った発言をするのは知である、
沈黙しながらも理に適っているのもまた知である。
故知默由知言也。
故に默を知るは由(な)ほ言を知るがごときなり。
ゆえに、沈黙を知るのは発言を知ることと同じ意義がある。