智者は事の起こる前に、それを察知することを言います。
【未萌】は、未(いま)だ萌(きざ)さず、でまだ兆しが現れないという意味です。
『戦国策』趙策の中で、趙の武靈王(在位:前325~前299)の時、遊牧民の戦法である
「胡服騎射:コフクキシャ」を取り入れようとした時、それに賛同した、後の宰相:肥義(ヒギ)が武靈王に言った言葉です。
愚者闇於成事,
愚者は成事(セイジ)に闇(くら)く、
愚者は結果が出ているのにも気がつかず、
智者見於未萌。
智者は未萌(ミボウ)に見る。
知者は事の起こる前に、それを察知する。
『史記』趙世家にも記載があるお話しです。『史記』では、【知者は未形に覩(み)る】となっています。
2020年2月16日(日)に行われた、漢字検定1級の故事成語の問題で出題されました。
カタカナの部分を漢字で記せ。
「愚者は成事に闇く智者はミボウに見る。」