人に教えるということは、半分は學ということである、という意味です。
【敎うるは學ぶの半ばなり】という言葉は、書経の中に出ているのですが、礼記に引用されていますので、『礼記』學紀、出典としました。
學びて然(しか)る後に足らざるを知り、
学問をしてみて、始めて自分の知識の不足を知り
敎へて然る後に困(くる)しむを知る。
教えてみて、始めて教育の難しさがわかる。
足らざるを知りて、然る後に能く自ら反(かへりみ)るなり
不足を知って自分の能力を反省するのであり、
困しむを知りて、然る後に能く自ら強(つよ)むるなり
難しさがわかってこそ、一心に努力することになるのである。
故に曰く
だから昔から
敎學相長ずるなりと。
教えることと学ぶこととは互いに助け合う、と言われている。
兌命(エツメイ)に曰く、
書經の兌命に、記載がある
斅(=敎)えるは學の半(なか)ばなりと。
教えることの、その半分は学ぶことである、と。