心ここに在らざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず、食えどもその味を知らず。
心がほかのことに奪われてしまえば、目を凝らしても見えず、、耳を澄ましても聞こえず、食べてもその味が分からない、という文章の冒頭の部分です。四書五経の一つであります『大學』の伝第7章に出ています。
心不在焉、
心ここにあらざれば、
心が(よそに奪われて)ここに存在しないとなれば、
視而不見、
視れども見えず、
目を凝らしても見えず
聽而不聞、
聴けども聞こえず、
耳を澄ましても聞こえず、
食而不知其味。
食くらえどもその味を知らず。
食べてもその味が分からない。
此謂脩身在正其心。
これを、身を修むるはその心を正すにあり、という。
これを、身を修めるにはまず自分の心を正さなければならない、というのである。