啓蟄の次候が、【桃初めて咲く】です。3月10日～3月14日です。桃の蕾がほころび、花が咲き始める頃をいいます。

『桃初めて笑う』とも言ったようです。花が咲くことを「笑う」と表現しました。
春の季語、『山笑う』は、芽吹き始めた華やかな山の形容で、春の山の明るい感じを言います。
参考までに、夏は『山滴（したた）る』、秋は『山装（よそお）う』、冬は『山眠る』です。

『笑』の字は、巫女さんが両手を挙げ、身をくねらせて舞い踊る形の象形文字です。
神を楽しませる動作を『笑』と言いました。
『咲』の字も、口＋人が両手をあげている形で笑い興ずる姿でした。

花の開く様子を人の口もとのほころびる様子にたとえて『咲』を『さく』の意味に使うようになりました。
古くは『花開（さ）く』と表現してました。