衣食(イショク)足(た)りて則(すなわ)ち栄辱(エイジョク)を知(し)る。
衣服や食物が充分であれば、人は栄誉あることや恥ずべきことをわきまえるようになる、ということです。
『管子』牧民
凡有地牧民者、
凡(およ)そ地を有し民を牧する者は、
大地を支配して人民を養う者は、
務在四時、守在倉廩。
務(つと)め四時(シジ)に在り、守り倉廩(ソウリン)に在り。
(すなはち君主の)任務は、四季それぞれをうまく利用し、
穀物倉庫を満たしておくことである。
國多財、則遠者來、
國に財多ければ、則ち遠き者來たり、
国家の財産jが豊かであれば、人民は遠くからでもやって來る、
地辟舉、則民留處。
地、辟挙(ヘキキョ)すれば、則ち民、留処(リュウショ)す。
土地がよく開拓されていれば、人民は長くそこに留まる。
倉廩實則知禮節、
倉廩(ソウリン)實ちて則ち礼節を知り、
穀物倉庫が満ちていれば、
人民は礼儀節度をわきまえるようになり、
衣食足則知榮辱。
衣食足りて則ち栄辱を知る。
衣服や食物が充分であれば、
人は栄誉あることや恥ずべきことをわきまえるようになる、