意志がしっかりしていて、変わることがない。と言う意味を表す四字熟語です。
【確乎】は、【確】は「たしか」「かたい」の意味で、【乎】は状態をあらわす助詞でありますことから、「確(たし)かだ」ということになります。
【不抜】は、【抜】に「移しかえる」の意味がありますので、【不抜】は「移しかえない」となり
「変化しない」、「変わらない」という意味になります。
四書五経の一つ『易経』の乾卦(ケンカ)・文言(ブンゲン)伝に【確乎不抜】をつらぬく人とは、
こういう人ですよ、という説明の中で出てきます。
「潜龍(センリュウ)用(もち)うるなかれ」という易の卦に対して、孔子が解説したそうです。
『潜龍と言うのは、聖人の徳がありながら、最下層に隠れている人のことである。
世の中の変転によって、主義主張を変えることも無く、世間に名を出そうともしない。
世に用いられずに隠遁(イントン)していても、不満をもたず、
人に正しいと言われなくとも、不平を抱くことがない。
世の中が正常で、社会的活動が平穏に行われている時には、自分も活躍し、
世の中が乱れてきて、我が身の汚される憂いある時は、直ちに世間に背を向けて去る。
かように確乎として、その志を変えない者、それが潜龍である。』
【確乎不抜】の意味はわかりますが、乱世に背を向けて去る『潜龍』とやらには、チト期待外れです。
乱世に立ち向かってくれる人、『顕龍(ケンリュウ)』がいるのであれば期待して待ちます。